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●1920年代、美しかったシャツ

有名な20世紀初頭のアメリカ人の作家スコット・フィッツジェラルドの『グレイト・ギャツビー』では、1920年代のアメリカ中産階級の社会の風俗が描かれています。

自由の国アメリカといいますが、様々な人種や宗教の人々が暮らすこの国は、今も昔も階級社会といわれます。元軍人で苦労して成功をつかんだ、ギャツビーは、好意をよせていた幼なじみのデイジーにニューヨークで再び、出会います。
すでに、結婚していたデイジーをひそかに誘い出し、豪華な自宅に招き入れます。

そこで、ギャツビーはちょっとしたいたずらで、デイジーの前に美しいシャツの数々を投げます。「ー横縞・縦縞・格子の模様、珊瑚色、青林檎色・藤色・薄橙色、インディアン・ブルーの飾文字ー」のシャツをみて、デイジーは「こんなに綺麗なワイシャツなんて」と言って泣き始めます。これは、シャツそのものの美しさで泣いたというより、昔のギャツビーとの思い出が、何らかのかたちでよみがえったのでしょう。

1920年代から、続くブランドでは、おそらくブルックス・ブラザースのシャツがこの中に含まれていたことでしょう。

シャツ2

村上春樹は、のちのエッセイでフィッツジェラルドについてふれていますが、深い影響をうけています。村上さんがデビューされた70年代後半は、日本の経済成長がふじまったころで、物質社会を謳歌しはじめたころです。
村上さんの世界観は、独特で、なじめる人そうでない人はっきりと分かれますが、「モノを消費し続ける社会」に対する深い絶望感が流れています。村上氏のするどい感性は、1920年代のこの作品が、時代を先取りしていることに気がついていたのです。

同時多発テロの一年後の2002年、悲しみの未来都市NYを僕は妻と訪れました。ブルックスのNY本店で買ったシャツはすでにだいぶくたびれていますが、歴史を語る逸品です。


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